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エイズ発症時の主な初期症状|風邪に似た症状や発疹が出たら要注意

エイズは1980年代初頭に報告された性感染症で、正式には後天性免疫不全症候群という病名がついています。原因となるHIV感染が原因となりますが、感染経路は説液感染や母子感染のほか、性行為を介在する3つが主要な経路です。現在では血液製剤では加熱処理が実施され、母子感染も抗レトロウイルス薬の服用などの対策がとられているのでリスクは大きく低減されているので、主要な感染経路は異性間と同性間での性行為になります。もっともHIVが感染しても、すぐにエイズを発症するわけではなく、段階を踏んで免疫機能が低下してゆき、様々な症状を引き起こします。そこでHIV感染からエイズ発症にいたるまでの間に経験されることの多い症状について検討してみましょう。

HIVは原因となっている性行為のあと、CD4養成リンパ球という免疫機能を機能させるBリンパ球の一種に入り込みます。体内に移行したHIVはCD4陽性リンパ球に寄生して急激に増殖を開始し、体内で抗体が形成されて、2週間から4週間ほどの潜伏期間を経て、風邪に類似した初期症状を出現させます。初期症状といっても特徴的なものはなく、微熱や全身の筋肉や関節のいたみ、全身倦怠感・のどのいたさや下痢など、感冒時にみられるありふれた症状です。いずれの初期症状も数日から1週間ほどの経過で症状は消失します。

その後は無症状のまま経過する無徴候期という段階に入ります。特段の症状を伴うことなく数年から時には10数年以上にわたり、体調に特に異変が見られないまま経過していますが、決して治癒したわけではありません。体内でHIVは増殖を続け、それと同時にCD4陽性リンパ球の数は減少を続け、免疫機能の低下は進行しています。無徴候期の後半以降は相当程度免疫機能が低下するので、寝汗や慢性的な下痢、体重減少などの異変をみるようにもなります。

そして、免疫機能が破綻し、常在菌にたいしても抵抗力を喪失し、法定の23種類の疾患のいずれかを発症すると、エイズと確定診断を受けることになる訳です。エイズ発症の指標になる疾患は、カビを原因菌とする重篤な肺炎や、特殊な種類の皮膚がんやエイズ特有の脳神経障害などで、疾患の発生部位に応じて多彩な症状を呈します。例えばエイズ特有の脳神経障害を引き起こすと、認知症の症状が出現することに。エイズを発症する前に、HIV感染症の段階で診断をうけて、治療を開始するのが後遺症もなく長期生存するために重要なことです。